2013年1月6日日曜日

インドの女性地位向上は実現できるのか?

インドのニューデリーで前月16日、23歳の女性がバスの車中で暴行され死亡した事件が
インド国内はもとより世界中でニュースとなっている。

”AFPBBニュース「インド女性暴行死事件、恋人男性が絶望を語る」”

この事件に対してインド全土で抗議デモが続いている。

私は2009年に2ヶ月程ニューデリーに滞在した経験がある。
ディフェンス・コロニーという地区にある知人の家に居候して、
カイラッシュ・コロニーという地区にあるヨーガ・センターに通っていた。
センターまでの往来はバスを使った。日本円にしたらオートリキシャー(三輪タクシー)でも
十分安かったが、バスは別格で安い。
当時はセンター近くまでバスで片道7ルピーだった。日本円で11円程。激安だ。
バスは日本では考えられないぐらいくたびれている。まさにボロボロだ。
バスに乗るのは本当に所得の低い層の人達だ。
ある日帰りにバスを降りる時に後ろから肩を叩かれた。ふと振り返ると
居候させてもらっている知人宅のお手伝いさんだった。そういう人達の移動手段なのだ。

私が通っていた時も柄の悪い連中が乗っていた時があった。
私の移動距離は20分程だったので身の危険を感じたことは無かったが、
そういう悪い連中が起こした今回の事件は許し難く、残念でならない。
ニュース記事を読んでいると気分が悪くなる程酷い事件だ。

インドでは基本的に男系社会であり、女性の地位が低い。
加えて男女の人口比が110.6:100と男性の人口が多いことが
結婚にあぶれた男性を増やし、レイプ犯罪増加に繋がっているとの見方もある。

インドでは伝統的文化的な背景から男児が好まれる傾向にあり、
女児が生まれると間引かれることも今だに地方では行われている。
このことも女児の死亡率を上げ男性人口の増加の要因となっている。

今回の事件で、インド全土で女性の地位の向上を求めて抗議デモが行われているが、
一般の人々の間にも今だにカーストのような階層が残っているのに
女性の地位向上を求めて意味があるのだろうか?その前にやらなければならないことが
山ほどあるのではないか?と思ってしまう。

しかし、インドは広大であり、その疑問も吹き飛んでしまうような活動が存在した。
女性の地位向上に貢献し、成果を上げている素晴らしい人達がいる。
時間がある方は是非この記事を読んで頂きたい。

Wired.jp ”最貧国の闇を照らす、女性のための「ベアフット・カレッジ」”

インドでは、今回のような酷い事件ばかり起きているわけではない。
女性の地位向上や人々の幸福を願って努力している素晴らしい方々が沢山いるのだ。

多くの覚者を輩出している雄大な国インド。
全ての人々が平等な機会を与えられる国つくりを願う。

全ての人々が幸福でありますように・・・

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